検診でPR短縮、発作性上室頻拍がAVNRTなのかAVRTなのか
職場の検診でPR短縮と出て、本日循環器内科を受診してきました。
もともと、PSVTがあり、発作は多い時で2ヶ月に1度、最近は半年に1度くらい起きています。
本日担当してくださった医師によると、「健康診断や循環器内科受診の際に、何度も心電図を取っているが、今までデルタ波やWPWの指摘はないので、何も問題ない。」とのことでした。
また、私のPSVTは「おそらくAVNRT型PSVT の可能性が非常に高く、WPW(副伝導路をもつAVRT)とは違うでしょう。」とのことでした。
医師が言われる通り、AVNRTで、命に関わるような危険な不整脈ではないと考えてもよいでしょうか?
もしWPW症候群の場合は発作のない平常時でもすぐにわかるものなのでしょうか?
(ちなみに、PSVT発作や期外収縮がある為、年間で5回は受診し心電図を取っていますし、年1回は心エコーもしております。)
AVNRT(房室結節回帰性頻拍)は、比較的よく見られる発作性上室性頻拍の一つで、命に関わるような危険な不整脈ではないことが多いですよ。発作時に動悸や胸の違和感が出ることはありますが、通常は自然に止まるか、薬や迷走神経刺激(息こらえなど)で落ち着くケースがほとんどです。
WPW症候群との違いについてですが、WPWでは副伝導路という「余分な電気の通り道」心房と心室の間にあるため、平常時の心電図でもデルタ波という特徴的な波形が見られるのが一般的です。またAVNRTでは、この余分な電気の通り道が房室結節の内部にあるため、普段の心電図では所見がでません。ですので、何度も心電図を取っていてデルタ波が確認されていないなら、WPWである可能性はかなり低い印象ですね。
現在のように発作の頻度も減っており、心エコーなどでも異常がないなら、重大なリスクを伴う可能性は低いと思われますよ。ただし、発作の頻度が高く、日常生活に支障をきたすような場合は内服薬による治療やカテーテルアブレーションを検討する余地はありそうですね。またなんでもお尋ねくださいね。
・医師が言われる通り、AVNRTで、命に関わるような危険な不整脈ではないと考えてもよいでしょうか?・・・
はい。常時顕性WPWで、デルタ波+頻脈性心房細動を生じなければ、偽性VTには成らないので大丈夫ですよ。また220bpm以上、かつ、30秒以上持続性なければ、逆行性WPWのAVRTでも、AVNRTでも失神リスクは無いですよ。
・もしWPW症候群の場合は発作のない平常時でもすぐにわかるものなのでしょうか?・・
はい。順行性≒顕性WPWはデルタ波があるので、その通りですね。
医師が言われる通り、AVNRTで、命に関わるような危険な不整脈ではないと考えてもよいでしょうか?
→残念ですがWPW症候群は発作時の心電図がないと否定はしきれません。
確定診断のためにはカテーテル検査が必要です。
頻脈発作で困っていなければ現段階でカテーテル検査は不要ですね。
WPW症候群の場合は発作のない平常時でもすぐにわかるものなのでしょうか?
→間欠性WPW症候群もあるので断定はできません。
もしWPW症候群の場合は発作のない平常時でもすぐにわかるものなのでしょうか?
→デルタ波を認めますのでわかると思います
